〜 ある日の昼下がり 〜


SR曹操×R曹操



日差しが心地良い昼下がりの庭で、孟徳は木陰で読書に耽っていた。
此処に来てからは持て余す時間が増え、こうして本を読むのが孟徳の日課のようになっている。


「此処に居たのか」


頭上から聞こえた声に本から目を離して見上げると、平服の曹操が居た。

「見付かったか…」
「ふん、隠れたつもりなどないくせに」

溜め息を吐いた孟徳を無視して、曹操は隣に腰を下ろす。

「何を読んでいる?」
「荀イクに是非に読めと勧められた」
「あぁ、この本か」

脇から覗き込んで曹操は頷く。
どうやら既に読んだことがあるらしい。

「ほぅ…」

そう言われては読まずには居られないわけで、孟徳は再び本に目を戻した。
…が、ふと、頭上が翳る。


「…だがそれより我は…」

本の頁を捲ろうとした手に手が重なる。
「何……」

顔を上げて隣の相手に言うべき抗議の言葉は、触れた唇に塞がれた。
「……」

唇が離れ、少し呆けたような孟徳の目の前には、僅かに険しい表情の曹操が居る。



「こちらの方が良い」


そこでようやく孟徳は、ああそうか。と気付いた。

良く見れば曹操の服装はいつものきらびやかさは無い。
戦場から帰ってすぐに此処に来たのだろう。

「…我は少し寝る。膝を貸せ」



無然としたまま曹操は孟徳の膝に頭を預けて横になる。

そんな様子をふんと鼻で笑った孟徳の表情は、どこか穏やかだった。





…たまにはこんな事も悪くないな、と。






な、何なんだろう…このバカップル。
とりあえずちゅうまでの関係は御互いある模様。
というか…もう少しときめいてくださいよ。孟徳さん(無理)
乙女じゃないから無理ですねv




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